三菱COLT RALLIART Version-R
「ボーイズレーサー」復活!
実に久しぶりの高性能スポーツコンパクトのデビューだ。
しかも、待望の5速マニュアルシフトもラインナップされ、走り屋ならば、どんな走りをするか気になるところ。そこで早速、公道試乗を行った。そして、その走りは、三菱スタッフの気合を充分に感じるものだった。

1980年頃、若者の間では「ボーイズレーサー」と呼ばれるクルマが人気がだった。排気量1000cc ~1600ccクラスのエンジンが主流で、「2BOXカー」と呼ばれる今で言うところのハッチバックボディのクルマだ。その走りもスポーティーで楽しめるものばかりだった。当時、免許を取得したばかりの小職のまわりでも、「ボーイズレーサー」を小粋にかっ飛ばしているヤツが結構いたものである。
そして、今回デビューした『COLT RALLIART Version-R』は、まさに「ボーイズレーサー」と呼びたくなるようなクルマだ。今風に気取っていうなら「ホットハッチ」というところだろうが、少年の心を大切にする”パワーアクセル”としてはあえて「ボーイズレーサー」と呼ぶことにする。

三菱COLT RALLIART Version-R

三菱COLT RALLIART Version-R
”走りの良さ”を予感させるエクステリア
さてまずは、バーフェン(オーバーフェンダー)と、ボンネット上のエアアウトレットが、いかにもスポーティーな走りを予感させてくれる。走り屋のハートを掴むには充分すぎる演出だ。さらに、一部ブラックアウトされたフロントバンパーとあいまって、バックミラー越しに、並みのコルトではないことをアピールしてくる。

黒いバーフェン内におさまるタイヤは、205/45-R16の「ADVAN Neova」というスポーティーグレードのタイヤだ。さらにローダウンサスペンションとあいまって、全体にノーマルのコルトよりもかなりロー&ワイドな印象となっている。

一方リヤビューは、リヤバンパー下部をディフューザー形状とし、上部にはボディと同色のルーフスポイラーを装着し、スポーティーな印象をあたえている。さらに、大口径のマフラー出口も迫力をかもし出している。
そして、リヤゲートには「RALLI ART」のエンブレムが誇らしげに輝いているのである。

三菱COLT RALLIART Version-R


三菱COLT RALLIART Version R

三菱COLT RALLIART Version R
154PSの1.5リッター・ターボエンジン
G15型MIVEC DOHC16バルブ インタークーラーターボエンジンは
最高出力  :154PS/6000rpm
最大トルク :21.4kg-m/3500rpm
を発生する魅力的なパワーユニットだ。
一方、これに組み合わされるミッションは、5速M/Tと、6速スポーツモード付CVTの2種類。どちらを選ぶかは、好みの問題だ。

スポーツ魂をくすぐるインテリア
ドアを開けると、まず目に飛び込んでくるのがバケットタイプのRECAROの専用シートだ。
さらに、ドライバーシートに座れば、目の前に240km/hまで刻まれたホワイトメーターがその気にさせる。
一方、足元にはランサーエボリューションⅨゆずりのアルミペダルが装備される。
そして、ゲトラグ社製5速マニュアルシフトの証だ!

三菱COLT RALLIART Version R


バランスのとれたシャシー性能が光る
三菱COLT RALLIART Version-R
試乗は、箱根で行った。あいにくの雨まじりの天気だったのだが、走り出してまず感じたのがステアリングのシッカリとした感触だ。特に、ニュートラル付近の操舵感に路面の感触がキチンと伝わってくる。いわゆる「舵のスワリ感」が良いといわれる部類だ。一般的に、このニュートラル付近の操舵感が良いクルマは、ワインディングロードを走っても気持ちよいクルマが多い。そして、このVersion-Rの走りも予想どおり気持ちの良いものであった。一言でいえば、シャシー性能が動力性能を上回っているという印象で、ジャジャ馬的な走りではない。このあたり、現代的な「ボーイズレーサー」の味付けを感じさせてくれる。そしてターボを装着したエンジンも、なかなかにパワフルな印象だった。ただ、残念なのはギヤー比がOPENレシオのため、峠の上りでは時にパワーバンドから外れてしまうこともあった。本来なら、よりクロスしたギヤーで小気味よく走りたいところだが、昨今の環境対応(騒音や排ガス)策としては、いたしかたないところなのかもしれない。

さて、三菱のエンジニアが自信を持つだけあって、その走りはかなりバランスのとれたスポーティーなものだった。それでいて、乗り心地も悪くない。なにしろ、基本はファミリーカーなのだから、日常ユースにも充分機能的だ。そして、いざというときには走りも充分に楽しめる。そんな贅沢な使い方が可能な、『COLT RALLIART Version-R』だと思う。再び走りたいと思っている方、あるいはこれから走りを楽しみたいと考えている若い方にも是非お薦めしたいクルマだ。

三菱COLT RALLIART Version-R